睡眠中に起こる異常現象
睡眠中に起こる異常現象として、夢中遊行、夜驚、夜尿、悪夢、睡眠麻痺などがあります。
これを頭の眠りと身体の眠りとの解離という観点から見直してみましょう。
夢中遊行は夢遊病とも呼ばれています。
幼稚園から小学校までの子供の15パーセントにみられます。
特別な原因のない揚合が多く、放置しておいてもほとんど自然に消失するものです。
シェクスピアは悲劇「マクベス」のなかで夢中遊行を見事に描写しています。
第五幕
第一場ダンシネイン。マクベスの城の一室。
医師と侍女登揚。
医師 これであんたとふた晩いっしょに寝ずの番をしたわけだが、あんたの言ったようなことは起こらなかった。この前歩かれたというのは、いつのことかな?
侍女 陛下が戦場へお出掛けになってからというもの、夜になるとベッドからお抜けになって部屋着を羽織って、手箱をおあけになり、紙を出して、たたんで、何かお書きになります。
それを読み直して、封をなさって、ベッドにお戻りになりますが、その間じゅう、すっかりお寝みになったままでございます。
医師 心の乱れだなあ、眠りながら、眼がさめているというのは!で、その夢遊病だが、お歩きになったり、その他いろいろなことをなさるというが、ほかに何かおっしゃりはしなかったかな?
侍女 あの、こればかりは、そのまま申し上げるわけには参りません。
医師 わたしにならかまわんだろう。あんたの義務ですぞ。
侍女 あなたにも、どなたにも申し上げられません。わたくしの言葉を保証してくれる証人がおりませんから。
マクベス夫人、蝋燭を手にして登揚。
侍女 ごらんなさいまし!お見えになりました。いつもあのとおりです。あれで本当に眠っておいでなのですから。よくごらんなさいましよ、隠れて。
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医師 どうして灯りを手に入れられたのかな?
侍女 いつもおそばに置いてあります。放そうとはなさいません。お言いつけでございます。
医師 なるほど、眼をあいておられる。
侍女 はい、でもみえません。
医師 何をなさっておられるのかな?そら、手をすり合わせて。
侍女 いつもあんなことをなさいます。手を洗っておいでになるおつもりでしょうか。15分も続けていらっしゃることがあります。
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