「マクベス」にみる夢遊病
前回引用したシェイクスピアの名作、『マクベス』のなかに、あのように夢遊病の描写が出てきます。
この夢中遊行は、常にノンレム睡眠の深い段階(第三段階と第四段階)から起こります。
夢中遊行の状態のときに脳波を記録してみると、歩いたり、いろいろな動作をしています。
まるで目覚めているように思われるときでも、脳波には大振幅の徐波が現われていて、脳はあきらかに眠っているのです。
まさしく頭の眠りの純粋な形とみることができるでしょう。
誰れでも経験することでしょうが、目覚まし時計がなって起きても、しばらく頭がぼんやりしていて、精神活動のにぶい状態が続いていることがあります。
そうかと思うと、目覚めたとき頭がすっきりしていて、すぐに現実の問題に適応できる精神状態のときもあります。
脳波を記録してみると、前者はノンレム睡眠から目覚めた揚合であり、後者はレム睡眠から見覚めた揚合です。
寝ぼけ状態が強いのは、睡眠第三・第四段階の深い眠りから急に目覚めさせたときなのです。