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2010年12月 アーカイブ

身体の睡眠

身体は脳幹によってコントロールされています。


ですから、頭の眠りと身体の眠りが別々のコントロール・センターを持っていることになります。


その後、脳幹の橋の部分にレム睡眠の中枢があることが、フランスのリヨン大学のジュベー教授によって証明されました。


ここで、レム睡眠が身体の眠りであることを憶い出して頂きたいのです。


一方、ノンレム睡眠(頭の眠り)は大脳のなかの視床下部と呼ばれる部位によってコントロールされていると、ジュベー教授と一緒にロスアンジェルス分校の脳研究所で勉強された故時実利彦先生が提唱されました。


・・・いずれにしても、昔エコノモが想定したように、頭の眠りと身体の眠りにそれぞれ別個の神経調節機構があって、正常の睡眠ではこれが階層性に体性化されているのです。


この階層性のために、まず羽根 布団によって頭の眠りから始まり続いて身体の眠りが起こるという一定の秩序をもっています。


しかし、ある状況では一時的にこの階層性がくずれて、頭の眠りと身体の眠りとがばらばらになることが起こります。


これは脳が未熟の揚合とか、脳に過大な負荷がかかった揚合に起こりやすいといえるでしょう。

躁状態の不眠

躁状態の不眠の症例です。


Y.Yさん(42歳)男性公務員。


この患者さんは、5年位前より毎年2月頃になると、転勤や職場の配置がえのことなどが気にかかり、不安になったり、高級 羽毛 布団ですら眠れなくなったりすることがありました。


そして、ゆううつになって仕事を休んでしまう、ということで来院されました。


来院時は抑うつ状態による不眠だったのです。


朝早く(4時頃)目が覚めてしまって気分が悪いとの訴えです。


診断の結果は、内因性うつ病の時によくみられる、早朝覚醒型の不眠でした。


そこで、抗うつ剤の点滴療法と服薬を2ヶ月位続けたところ、だんだん気力も出てきて、張り切って仕事にも出て行くようになりました。


元気が出てきてよかったと思っていたところ、ある日奥さんが来院して、「最近朝4時頃から起きてランニングをしたり体操をやったりしています。


4時間位しか眠らないのに、すこしも疲れないといって、朝から落着きません」ということです。


躁うつ病の躁状態になっていたのです。

躁状態の不眠 2

朝早く起きるのは、うつ状態の時と同じですが、起きるとすぐに動き出して、昼間も張切って仕事をして、夜になるとお酒を飲んで遅くまで起きているという状態が続きました。


抗うつ剤を中止して、抗精神薬と睡眠薬の併用にきりかえると、1ヶ月位で躁状態はおさまって、羽毛 掛け 布団で眠ることも出来るようになりました。


そして、ほぼ正常な状態で仕事に出られるようになりました。


このY・Yさんの場合は、普段から早寝、早起き型の睡眠パターンですが、躁状態でもうつ状態でも睡眠時間が短縮し、早朝覚醒が著明となってきます。


睡眠障害だけをみていますと、躁状態もうつ状態も同じようですが、昼間の精神症状はまったく異なっているのですから、不思議なことです。


次にてんかんと睡眠について。


てんかんはヒポクラテスの時代から知られている病気で、昔はその発作の状況などから神聖病ともいわれていました。


脳波の発見以後は「突発性脳律動異常」によってひき起こされる臨床的発作(けいれん発作とか意識喪失発作をいう)をてんかん発作ということになっています。


このてんかんという病気にたいしてはまだ偏見が多く、「遺伝性のもので不治の病である」という考えを持っている方が多いようです。


一般の方や患者さんの家族だけではなく、医者の中にも「てんかんでは治りませんね」という人もおります。

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